ゴルフコンディショニングの内容を実例に基づいて紹介しています。
ゴルフコンディショニングの内容を実例に基づいて紹介しています。
ゴルフコンディショニングを受けておられるYさんから喜びのメールがありました。
それはなんとホールインワンが出ました!!という内容でした。その興奮が伝わってくる内容で、私もなんだかとても嬉しく感じたのでここで報告させてもらいます。ホールインワンなんてほんとにスゴイ!!
ゴルフでは左右の体重移動が必要になります。この時の身体の使い方を練習しました。
ゴルフでは股関節の動きが必要と言われており、股関節を回すことの他に骨盤を左右に移動させることが大事だと考えています。意外にこの動きが難しいのです。
今まではボールの上で体重移動のトレーニングをしたりしてきましたが、できるだけゴルフスイングをイメージした形で体重移動をする練習をしました。
ラフサプのオーダーメイドインソールでアイアンの弾道にどのような違いがみられるかを最新弾道測定機(aboutGolf社)を用いて判定しました。
それぞれの条件で10球づつ打ってその平均で比較をしました。
インソールを使用した時は使用していない時と比べてキャリーで6ヤード、トータルで4ヤード飛距離がアップしていました。
そして、インソールありの場合では着弾分布が狭くなっており、ボールがコントロールできているのがわかります。
また、スマッシュファクター(インパクトファクター)は1.37から1.42へとアップしていました。
それぞれの条件で10球づつ打って比較しました。
足の使い方を比較
ゴルフコンディショニングを始めた10月の最初の時の足の使い方とコンディショニング8回目の足の使い方を比較してみました。
初回
8回目
足を上げた時の足の裏の傾きに注目してみると、初回は足が外側に傾いていたのが8回目には真っ直ぐ足を上げることが可能になっています。
Yさんには、ホームエクササイズとしてゴムチューブでの運動や足が外へ傾かないような足を上げる運動を行ってもらっていました。
フォロースルーにおける踏ん張りには、今回刺激することが出来た「腓骨筋」という筋肉を効率よく働かせることが必要です。
この動きができるようになることで、フォロースルーでの壁をつくることがよりやりやすくなると考えています。
硬い筋肉は柔らかくします!
筋肉の働きに関しても内側の筋肉は強く、外側の筋肉は弱いといったことが認めらるため、ふくらはぎの内側の筋肉を柔らかくしています。外側の筋肉のトレーニングと合わせて行っていくことで足の機能を向上させることができます。
この機能をアップさせることで蹴り出しの時のバランス能力を上げることができます。
身体には硬いところと柔らかいところがあります。このアンバランスを整えることで身体をうまく使うことができるようになります。
Yさんのふくらはぎを触っていくと、内側の筋肉には硬さがあり外側の筋肉は張りが低下していることがわかります。
ゴルフシューズに入れたインソールの効果判定をしました。左足に体重をかけて振り向いたときにしっかりと左足で踏ん張ることができているかをみています。
左足で踏ん張ることができるかできないかは、右脚から左脚への体重移動がスムーズにできるかできないかに繋がると考えています。また、左脚に乗っていく時に不安定感があると、その不安定感を上半身がカバーすることになると考えています。
インソールを入れることで、フォロースルーでの左足での踏ん張りができるようになっています。インソールあり・なしの比較はこちらのページを御覧下さい。
バランスボールで身体の軸作り
体幹の回旋の仕方が変わってきました!
足の裏のアーチをチェック
体幹筋のバランスをチェック!
股関節の動きを知る
今までは身体の動きをみていきましたが、ここからはYさんの身体の部分部分に焦点をあてていきましょう。
1.股関節の可動範囲
2.股関節の筋力
さて、ゴルフでは「股関節」というキーワードが頻繁に出てきますが、実際にYさんの股関節の動きはどうであったのでしょうか?
★股関節の内旋の動きが硬い
★股関節周囲の筋力が全般的に低下
1.Yさんの股関節の可動域
左 | 右 | |
股関節 屈曲 | 125° | 135° |
屈曲(SLR) | 80° | 90° |
伸展 | 15° | 15° |
内旋(座位) | 15° | 20° |
内旋(腹臥位) | 25° | 25° |
外旋 | 45° | 40° |
2.Yさんの股関節の筋力
左 | 右 | |
股関節 屈曲 | 4+ | 4+ |
伸展 | 5- | 4+ |
内旋(座位) | 4+ | 4+ |
外旋 | 5 | 5 |
Yさんの股関節の内旋という動きは、約20°です。これは参考可動範囲というものと比較すると、約25°少ない数値となっています。日本整形外科学会が出している股関節内旋の標準参考可動域は45°となっています。
内旋の動きを座位と腹臥位(うつ伏せ)で確認すると、若干の違いが生じているのはお尻の筋肉の緊張具合による差であり、ストレッチをすると可動範囲が変化するのでお尻の筋肉の硬さが内旋の動きに関与していることが分かります。
Yさんの股関節内旋の制限については股関節の形状(股関節前捻角)が関係していることも考えられるので、コンディショニングを進めながら可動範囲の経過をみていくことにします。
股関節の筋力については、徒手筋力テストを用いて判定しています。股関節の外旋はしっかりとした力がありましたが、その他の動きに関しては中等度の力に対して保持できるレベルでした。粗大な動きでは力を発揮できますが、分解した動きで行うと力を発揮しにくく代償動作を抑えたトレーニングを行っていくことが必要だなと感じました。
股関節の屈曲に関しては、両側同じ判定となっていますが左の方がやや力を入れにくいようでした。
これらのことから、股関節の課題がいくつかみえてきました。
1.股関節の内旋の可動範囲が狭い。筋肉の硬さの影響があるが、形状についても考慮する必要が在る。
2.股関節周囲の筋力低下(筋機能低下)が認められ、個別の動きを代償動作なく行えるようにしていく必要がある。
粗大な動きや、複雑な動きではなく、各々の関節の動きや筋肉の動きをまずはしっかり使うことができるようにしていきたいと思います。
ゴルフスイングには一軸だとか二軸だとかいう話がありますが、ここでは体幹を回旋させるということに着目してみましょう!
ゴルフスイングは左右対称の動きだとよくレッスンでも聞きますが、ではゴルフスイングを簡単な動きに分解して単純に身体をねじるという動きだけをしてみます。
Yさんの身体の使い方はというと。。。
右側への身体の回し方は背骨を軸としていますが、左側への回旋はというと左側へ引っ張りながら回しているため軸がブレているのがわかります。 この原因には、いろいろ考えられますが、背中の筋肉が優位に働きすぎて腹筋とのバランスが崩れている可能性があります。
ゴルフスイングは一瞬の動きですから、なかなかこの動きを意識して変えるというのは難しいことだと思います。そこで基本的な動きからしっかりとできるようにしていき、だんだんレベルをアップさせていくことによってスイングにつなげていきたいですね!